今日はフィリピンの配偶者と国際結婚する場合において、婚姻届の手続きと結婚ビザの申請についてお伝えしたいと思います。 私にフィリピンの結婚ビザを問い合わせたほとんどの方々がフィリピンの配偶者が国内で合法的なビザを持って居住している状態で問い合わせたのではなく、韓国人配偶者がフィリピンにいたり、あるいはフィリピンの配偶者を国内に招待する場合に問い合わせをくださいました。 そこで今日は後者の場合に焦点を合わせて婚姻届の手続きおよび各段階で具備書類、そして結婚ビザの申請および提出書類について紹介したいと思います。
まず、大まかな手続きは以下の通りです。
1. フィリピン現地の大韓民国大使館でLCCM発行(大使館認証未婚証明書発行)
※ ※ LCCM (legal capacity to contract marriage)
2. フィリピン市役所に結婚許可申請
3. 結婚式
4. フィリピンで婚姻届
5. 韓国で婚姻届
6. 結婚ビザ(F-6)申請
1. フィリピン現地の大韓民国大使館でLCCM発行(大使館認証未婚証明書発行)
- 必ず韓国人が直接訪問しなければならず、未婚証明書の発行手数料は100ペソです。
提出書類
韓国人 (Korean) | フィリピン人 (Filipino) |
1. パスポート原本 (Original Passport) | 1. 出生証明書の写し又は生年月日記載の有効な身分証明書の写し1部 (Copy of valid ID with Birth Date or PSA Birth Certificate) |
2. パスポートのコピー(1 Copy of bio-page of passport) | |
3. 婚姻関係証明書(詳細) 1部 ※ 3ヶ月以内に発行 (Original Korean Marriage History(detailed) issued within 3 months) | |
2.フィリピン市役所に結婚許可申請
- 大使館で発行された未婚証明書を持参し、住居地管轄の市役所に結婚許可を申請すると
- 当該市役所は、両当事者の結婚事実を屋外掲示板に10日間公告し、
- 以後、結婚に対する異議申し立てなしに公告期間が10日経過すると結婚許可書の発給を受けます。
3. 結婚式
- 結婚許可書の発行日から120日以内に結婚しなければなりません。
- もし120日以内に結婚しない場合、結婚許可は自動的に取り消されます。
- 司式者、新郎、新婦、証人が直接署名しなければなりません。
4. フィリピン婚姻届
- 結婚日から15日以内に管轄市役所に婚姻届を出します。
- その後、フィリピン統計庁(PSA)に行って結婚証明書を発行してもらいます。
※ 市役所では婚姻届をフィリピン統計庁(PSA)に送付します。
5. 韓国婚姻届
韓国の婚姻届を出す方法は二つの方法があります。
1. 韓国人配偶者の居住地管轄区で本人または直系家族が婚姻届を出す
2. 駐フィリピン大使館領事館で婚姻届
1. 韓国人配偶者の居住地管轄区で本人または直系家族が婚姻届を出す
- 婚姻届を作成し、フィリピン統計庁(PSA)から発行された婚姻証明書を国文に翻訳·公証します。
- PSAから発行された婚姻証明書の原本と国文の翻訳公証本、そして婚姻両当事者の身分証明書(パスポート)を持参し、韓国人配偶者居住地管轄区で婚姻届を出します
※ 韓国では婚姻届は婚姻当事者のうち1人、つまり韓国人一人で婚姻届が可能です。
※ もし直系家族が婚姻届を代理で申請する場合、委任状および代理人身分証のコピーを添付しなければなりません。
※ 韓国で婚姻届を出す際に必要な書類は区役所ごとに少しずつ異なる場合がありますので、直接居住地の管轄区庁にお問い合わせください
2. 駐フィリピン大使館領事館で婚姻届
- 駐フィリピン大使館領事館で婚姻届を出す際の提出書類は以下の通りで、処理期間は2週間です。
1. 婚姻届(様式は英社の請願書に備え付けてある)
2. 統計庁(PSA)が発行した婚姻証明書の原本
3. 婚姻両当事者の旅券
4. 韓国人の婚姻関係証明書
6. 結婚ビザ(F-6)申請
結婚ビザを申請する方法は2つあります。
1.もしフィリピン人配偶者が韓国で合法的なビザを持って滞在中であれば、ビザ変更(国内資格変更)を試みることができ、
2. その他の場合はフィリピン現地にある大使館で結婚ビザを申請しなければなりません。(査証発給申請)
※ コロナ以前の結婚ビザを申請するためにフィリピン配偶者のCFO教育履修証の提出が必須でしたが、現在は免除されています。 しかし、結婚ビザ申請においてCFO教育履修証の提出が免除されたのであって、CFO教育履修自体が免除されたわけではありません。 したがってフィリピンの配偶者が結婚ビザ(F-6)を発給されたとしても、CFO教育を履修しなければ韓国に出国することができません。
※ CFOとはcommssion on filipino overseasの略でフィリピン在外同胞議員会を意味します。
- 海外移民(結婚移民)を計画するフィリピン人は、CFOで教育を履修して下出国することができます。
- したがって、CFO教育履修はフィリピンの配偶者と国際結婚をするために必ず経なければならない手続きだと言えます。
それでは最後にフィリピン配偶者の結婚ビザ(F-6)申請時に必要な書類について調べてみます。
フィリピンの結婚ビザ(F6)申請時に提出書類
基本書類
1.査証発給申請書、パスポート用写真1枚申請書に貼付
2.申請人パスポート原本及び写し(残余有効期間6ヶ月以上)
3.ビザ申請手数料2,000ペソ
作成する書類
1.外国人配偶者招待状、身元保証書(韓国人配偶者がハングルで作成)
2.外国人配偶者の結婚背景陳述書(外国人配偶者が英語で作成)
韓国人配偶者が準備しなければならない基本書類
1.韓国人配偶者パスポートのコピー
2. 基本証明書(詳細)、婚姻関係証明書(詳細)、家族関係証明書(詳細)、住民登録謄本原本
※3ヶ月以内に発行されたもののみ有効
3.国際結婚案内プログラム履修証
※ 国際結婚案内プログラム免除対象
① 韓国人配偶者が外国人配偶者の国で6ヶ月以上または第3国で留学、派遣勤務などのために長期ビザで滞在し続け、外国人配偶者と交際した事実を立証できる場合
② 外国人配偶者が韓国に入国して91日以上合法滞在しながら招待人と交際した場合
③ 妊娠、出産その他人道的考慮が必要と認められる場合
4.健康診断書の原本(法務指定病院で発行)
- 申込日にから6ヶ月以内に発行
- 国際結婚案内プログラム免除対象なら提出免除
外国人配偶者が用意しなければならない基本書類
1. 結婚証明書の原本または未婚証明書の原本
- フィリピン婚姻手続き完了時:結婚証明書
- フィリピンの婚姻手続き未完了時:未婚証明書
2.出生証明書の原本
3. 犯罪経歴証明書原本 (NBI Clearance)
※ 3ヶ月以内に発行されたもののみ有効
※ 国際結婚案内プログラム免除対象は提出免除
4.健康診断書の原本(結核検査を含む)
- 申請日から6ヶ月以内に発給されたもので、総合病院や保健所で発給された
- 病院名、住所、連絡先、担当医師の署名が記載されなければならず、コンピュータで作成する
※ 韓国人配偶者が国際結婚案内プログラムの免除対象であれば、外国人配偶者も健康診断書の提出が免除されるかどうか核診断書は提出しなければなりません。(妊娠した場合、妊娠診断書および超音波検査結果提出時に結核診断書提出免除)
韓国人配偶者の所得要件立証書類
1. 所得金額証明原本、信用情報照会書1部(申込日から3ヶ月以内発行) ※必須
(1) 勤労所得活用時
- 勤労所得源泉徴収簿、在職証明書、事業者登録証の写し
- その他所得立証書類(所得金額証明上所得立証不可の場合)
(2) 事業所得活用時
- 事業者登録証の写し
- その他所得立証書類(所得金額証明上所得立証不可の場合)
(3) 財産活用時
- 預金、保険、証券、債券、(100万ウォン以上で6ヶ月以上続いたもののみ認定)
- 不動産(登記簿謄本と公示価格表提出)
(4)家族の所得または財産活用時に
- 外国人配偶者招待人の家族所得現況陳述書
- 勤労、事業その他所得又は財産の有無よって立証書類の準備
※ 韓国人配偶者と住民登録表上の世代を共にする直系家族(親、祖父母、子供など)または招待を受ける結婚移民者のみ所得要件を補充することができます。
※ 直系家族でも住民登録表上、世帯を一緒にしなければ所得要件の補充が不可能であり、兄弟や姉妹は直系家族ではないため、やはり所得要件の補充が不可能です
◆ 2023年基準所得要件◆
区分 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯 | 5人世帯 | 6人世帯 | 七人 |
所得基準(ウォン) | 20,736,930 | 26,608,896 | 32,405,784 | 37,984,128 | 43,367,886 | 48,645,090 |
8人世帯以上:世帯員1人当たり5,277,204ウォンずつ追加
※ 所得要件が免除される場合
① 夫婦間に生まれた子供がいたり、夫婦間の子供を妊娠(20週間以上)した場合
② 夫婦がビザ申請日から1年以上外国で同居し、最近1年間国内所得がない場合
③ 過去、外国人配偶者が結婚移民(F-6)の資格で韓国に滞在したことがある場合(ただし、配偶者が変更されたり同一の配偶者でも婚姻が中断されたことがある場合を除く)
① に該当する方は子供名義の家族関係証明書を提出(婚姻前に出生して国籍取得前日の場合、出生証明書)
② に該当する方は同居に関する立証書類を提出
フィリピン人配偶者のコミュニケーション要件証明書類
1. フィリピン配偶者の世宗学堂修了証またはTOPIK成績証明書(1級以上)
※ 万一
① 韓国人配偶者が外国人配偶者の言語が公用語である国に1年以上滞在し続けた場合、または
② 外国人配偶者が韓国に1年以上滞在し続けた場合は
当該国の出入国事実証明または自筆陳述書(様式不問)を提出し、上記のフィリピン配偶者の韓国語能力証明書類に代わることができます。 ただし②の場合、韓国語の駆使能力が足りないと判断された場合、韓国語評価が施行されることがあります。
※ コミュニケーション要件が免除される場合
① 夫婦間に生まれた子供がいたり、夫婦間の子供を妊娠(20週間以上)した場合
② 韓国人配偶者が一定水準以上の英語能力試験点数を提出する場合
③ 韓国人配偶者が大使館で実施する英語インタビューに合格した場合
④ 過去、フィリピン人配偶者が結婚移民(F-6)の資格で韓国に滞在したことがある場合(ただし、配偶者が変更されたり、同一の配偶者でも婚姻が中断されたことがある場合を除く)
※ 英語能力試験点数
- TOEIC785点以上、TOEFL(IBT)61点以上、IELTS5.0点以上、OPICIM2等級以上、TOEICスピーキング140点以上
(申請日基準で2年以内に取得したもののみ認定)
韓国人配偶者の住居要件立証書類
1. 自家の場合 - 登記簿謄本
2. 賃貸の場合 - 賃貸借契約書の写し
※ 登記簿謄本、賃貸借契約書上の住所地は住民登録謄本上の住所と同一でなければならない
※ 住居要件として提出した住居地は、韓国人配偶者または韓国人配偶者の直系家族、兄弟、姉妹名義で所有または賃借した場所でなければならない。 第三者名義で所有または賃借した場合、原則として住居要件を満たしていないものと判断するが、会社提供社宅など社会通念上認定可能な場所である場合は例外的に認定
婚姻の真正性立証書類(交際立証書類)
- 交際経緯書(交際写真、家族写真、SNSの内訳などを含む) ※必須
① 結婚仲介業者を通じた場合
- 結婚仲介業者登録証のコピー、保証保険証券のコピー、契約書のコピー
※ 提出が難しい場合、事由書の提出(ただし、夫婦間に生まれた子供がいたり、過去に婚姻を中断せずに同じ国民と結婚移民(F-6)の資格で韓国に滞在したことがある場合は免除)
② 知人の紹介で会った場合
- 紹介者身分証明書のコピー
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