今日は事例を通じて外国法人が国内に法人を設置してD8ビザを申請する過程を実務を中心に見ていくことにしましょう。
二人の若い西洋人女性の方が私たちのオフィスを訪ねてくれました。 スウェーデン国籍のAとオランダ国籍のBはオランダに二人を共同代表取締役とする法人(合名会社)を所有していました。
二人は韓国の化粧品、衣類、アクセサリーのような製品をヨーロッパ諸国に輸出し、ヨーロッパのブランド品を韓国に輸入する事業を望んでおり、韓国でも同じく二人を共同代表取締役とする国内法人を設立することを望んでいました。
そして事業のためにAがD8ビザをもらって韓国でずっと滞在することを望みました。
外国法人が国内法人を設立してD8ビザを申請する手続きは何度かしたことはありましたが、国籍の違う二人を共同代表とする国内法人設立は実は私も今回が初めてで、手続きを進める段階で、特に法人登記業務と銀行業務をする過程で一般的なD8ビザプロセスよりはもう少し時間がかかったようです。
でも、いくらケースが複雑でも、手続きを進める大きな枠組みは変わりません。
個人が投資する場合と比べて、どのような点が大きく異なるのか、下のポスティングと比べてみると、より理解しやすいと思います。
外国法人が国内法人を設立し、D8ビザを申請する手続きは以下の通りです。
外国人投資申告→投資資金送金→申告した銀行で株金納入証明書発行→公証および法人登記→事業者登録→法人口座開設および投資資金振替→外国人投資企業登録証発行→D8ビザ申請
※ 各手順の詳細については、上記のポスティングを参照してください。 今回の投稿では、個人が投資した場合と比較して、違いと留意すべき点について集中的に見ていくことにしましょう。
1. 外国人投資申告
外国為替業務を担当する銀行で可能です。 個人が投資する場合と比べて異なる点は、投資家が外国法人の名前だという点です。 そして、投資する法人の実所有者の確認のために、銀行では一般的に基本的な書類の他に当該国の法人設立証明書(株主名簿が出ていて持分関係を確認できる)を要請します。
そして、当該国の法人設立証明書に投資する法人の実所有主が自然人ではなく、また別の第3の法人として出ている場合、実所有主確認書という書類が追加で要請されます。
※ 韓国は事業者登録証と法人登記簿謄本が区別されていますが、他の国の場合、事業者登録証自体が法人登録証である場合が多いです。 中国は営業集助であり、香港も法人の場合、事業者登録証に所有主および持分関係がすべて詳細に出ています。 ほとんどのヨーロッパ諸国も同様に、事業者登録証がすなわち法人登録証であり、所有主および持分関係が詳細に出ています。
2. 投資資金の送金
投資家が国内にいる場合、投資資金送金のために必ず本国に戻らなければならないわけではありません。 もちろん国ごとに海外に送金する規定によって必ず現地で申告して送金しなければならない場合もあるでしょうが、原則が守られるならすなわち送金する人と送金を受ける人(外国人投資申告をした個人または法人)が同一であればオンラインバンキングでも可能です。
今回の事例も投資家が本国に帰らず、国内でオンラインバンキングで現地法人口座から国内仮想口座(外国人投資申告以後、銀行で作ってくれる)に直接投資資金を振り込みました。
3. 申告した銀行から株金納入証明書を発行
個人が投資した場合と比較して最大の違いです。
個人が投資した場合には、代表者個人のウォン貨口座を開設し、投資資金を個人口座に振り込んだ後、残高証明書を発行してもらい、法人登記をすることが可能ですが、法人が投資した場合は、代表者個人の残高証明書で法人資本金を立証して法人登記をすることができません。 したがって、銀行で投資資金を保管していることを証明する株金納入証明書を発行してもらい、法人登記をしなければなりません。
そして、主金納入証明書を発給してもらうことは、まず代表者が該当銀行に顧客登録をした後に可能です。
以下は、顧客登録及び主金納入証明書を受け取るために銀行に提出しなければならない書類のリストです。
1) 顧客登録時に必要書類
- 代表者パスポート
- 当該国家法人設立証明書:設立証明書上、代表者が確認されなければならない
- 当該国の株主名簿
- 外国人投資申告書のコピー
2) 住宅金納入時に必要書類
- 株式納入金 収納代行 依頼書
- 発起人の議事録のコピー(発起人代表選任決議録が出ている)
- 定款の写し
- 株式引受証の写し
※ 上記は外国人投資法人設立のために私が主に利用する特定銀行から要請した書類です。 主金納入証明書の発行を受けるために要請される書類は、銀行によって異なる場合がありますので、直接当該銀行に問い合わせることをお勧めします。
4. 公証及び法人登記
銀行から株金納入証明書を発行してもらったなら、もう法人登記が可能です。
そして、法人登記をするには当然法人住所地が必要なので、まず事務室賃貸借契約が先行されなければなりません。 この部分で多くの方々がお聞きになります。
1. まだ法人口座も開設されていないのに、どうやって事務室を賃借するのか?
2. ただ代表者個人のお金で代表者個人が賃借すればいいのか?
3. 代表者個人のお金で賃借すれば、後で出入国でビザ申請する時に問題にならないか?
4. そして、代表者個人の名義で賃借するなら、外国人登録番号もないのにどうすればいいのか?
5. 必ず事務所を借りなければならないのか? 事業者登録ができるなら、自宅の住所やソーホー事務所のようなものはできないのでしょうか?
ANSWER (1.2.3.4。
賃貸借契約をするときは、まず代表者個人の名前で仮契約をします。 そして賃借人情報には外国人登録番号の代わりにパスポート番号を記入します。 その後、法人登記が完了すれば法人口座を開設し、法人資本金で残金を払いながら法人の名前で賃貸借契約書を再び作成します。
ANSWER (5。
以前は自宅の住所やソーホー事務所として可能だったかもしれませんが、現在はできません。
以下はD-8-1ビザ指針に出ている提出書類のうち、事業場に関する内容です。
◆ 独立事業場の存在有無を確認するための追加書類◆
- 賃貸借契約書及び口座送金、公共料金、管理費納付確認書類
- 短期賃借(6月未満)、住居専用賃借、オンライン事業場は原則的に不認定、例外的に事業特性上やむを得ない場合に限り許容
※ 私の場合、D8ビザ申請時に事業場立証書類として事業場写真も数枚追加で提出します。
<外国法人が国内法人設立(登記)時に必要な書類>
1.外国法人定款 corporation articles of incorporation
2.外国法人法人登録証corporation registration certificate
3.外国法人事業者登録証corporation business registration certificate
※ 2.3.番の場合、法人登録証がすなわち事業者登録証である場合が多い。すなわち同一書類である
4. 外国法人株主名簿corporation shareholder list
5. 韓国に投資するという内容を株主が合意した決定文 General shareholders' meeting decision (including the agreement to in a Korean corporation)
6.代表者たちの現地住所地立証書類
7.事務室賃貸借契約書
※ 賃貸借契約書を除いた全ての書類は公的確認(領事確認またはアポスティーユ)を受けなければならず、登記官が見ることになるので、韓国語に翻訳する必要があります。
※ 法人登記時、代表者の現地住所地立証書類は必須書類です。 決まったことはなく、現地の住所地を証明できる書類で十分です。 アジア諸国の場合、ほとんど身分証明書に住所が出ています。 アメリカも運転免許証が身分証明書で、そこに住所が出ています。 ところが、ヨーロッパの国々ではありません。 身分証明書に住所が出ていません。
スウェーデンの場合は税務署で住所地立証書類を発給し、オランダの場合は人口(住民)登録書類に住所地が出ています。
個人が投資して法人を設立する場合は、必ず監査が必要です。
しかし、法人が投資して法人登記をする場合、監査は必須機関ではありません。
つまり、監査がなくても法人登記は可能です。
5.事業者登録証の発行
法人登記簿謄本が発給された場合、税務署で事業者登録証の発給が可能です。
個人が投資した場合と大きく変わりはありません。
法人登記簿謄本、法人印鑑証明書、賃貸借契約書、定款、株主名簿、パスポート、外国人投資申告書を持って難なく事業者登録証を発給してもらうことができます。
法人事業者登録証ですので受け付けてもらい、法人税課で検討します。
そのため、当日発行されることは多くありません。 処理期間が2日で、通常は2日以内に発行されます。
今回の事例では二人が法人共同代表であったため、それぞれの法人印鑑証明書を添付しました。
6. 法人口座開設及び投資資金振替
事業者登録証を発行してもらった場合、最初に投資申告をした銀行で法人口座を開設することができ、銀行で保管していた投資資金を法人口座に振り込むことができます。
そして法人資金で事業のために必要な支出ができます(オフィス家具/物品購入、賃貸借契約書残金納入など)。重要な点は後でD8ビザ申請の際に法人口座内訳書を提出するのにどこに法人資金を使ったのか全部証明しなければならないという点です。 そのため、購入領収書などは捨てずに保管しておくことをおすすめします。
7. 外国人投資企業登録証発行
法人口座に投資資金を振り込むと同時に、外国人投資企業登録証の発行申請もできます。
つまり、一度の銀行訪問で法人口座開設および投資資金振替、そして外国人投資企業登録証発給申請まで一度にできます。 そして登録証発給のために必要な書類も個人が投資した場合と変わりません。
※ 外国人投資企業登録証の発行に必要な書類は、上記のポスティングを参照
8. D8ビザ申請
外国人投資企業登録証まで発給してもらったなら、残りの手続きはD8ビザを申請することです。
D8ビザ申請のために出入国に提出しなければならない書類は、申請者のコンディションによって異なります。
つまり、基本的な提出書類はもちろん同じですが、投資資金の出所や専門性、そして法人資金の使用内訳などによって提出しなければならない詳細な書類が異なります。
また、申請する管轄出入国によって、または審査する担当者によって要請される追加書類も変わることがあります。
以下は、今回の事例の申請者がD8ビザ申請のために出入国に提出した書類のリストです。
1. 統合申請書(パスポートの写真を添付)、パスポートの原本及びコピー ※ D8は資格変更手数料、外国人登録証発行手数料免除 |
2. 事業者登録証の原本及び写し、外国人投資企業登録証の原本及び写し ※ 最近、原本を照合する場合が多いので、最初のお申し込みの際は原本も添付した方が良い |
3. 法人登記簿謄本、株主名簿、株主変動状況明細書(株主が変動した場合) |
4.滞在地証明書類-賃貸借契約書など |
5. 事業所の存在を立証する書類 - 事務室賃貸借契約書、賃借保証金及び賃貸料/管理費の送金内訳、公共料金を納付した場合、納付確認書を追加 - 事務所の写真(全景、看板、内部写真など) |
6. 投資資金導入に関する立証書類 - 送金確認証、外国為替買取証明書 |
7. 資本金の使用内訳を立証する書類 - 法人通帳のコピー及び法人口座取引内訳書、事務室物品購買領収書など ※ 事務室の賃借保証金及び賃借料/管理費の送金も法人口座を通じて送金、当然賃貸借契約書に出ている賃貸人の口座番号に送金しなければならず、法人口座の取引内訳書に出ている受取人の口座番号と賃貸借契約書に出ている賃貸人の口座番号と同じでなければならない ※ もし個人口座で物品などを購入して事務室を賃借した場合、その口座の取引内訳書も追加 |
8. 投資資金の出所を証明する書類(法人が投資した場合、個人よりはもう少し投資資金の出所が容易になる可能性がある) - オランダ法人の株主が合意した韓国投資決定文(英文翻訳、アポスティーユを受け取る) - オランダ法人株主名簿(英訳、アポスティーユを受け取る) - オランダ法人の残高証明書と口座取引明細書 ※ 外国法人口座の取引内訳期間は決まっていませんが、私の場合、実際にうまく運営されている会社(法人)であることを証明するために普通3ヶ月分の口座取引内訳書を添付します ※ 外国法人の口座取引内訳書には韓国への送金内訳が記載されており、送金額も当然送金確認証(投資申告した銀行から発行された)上の金額と一致しなければならない ※ 送金確認証の送金人と受取人は必ず同一法人名でなければならない |
9.事業に関する専門性を立証する書類及び営業実績に関する書類 - 事業計画書(申請人が現地で行った事業または仕事が何で、韓国でしようとする事業が何なのか、そして計画がどうなるのかなどについて段階別に誠実に具体的に記載) - 申請者の学位証(英文翻訳、アポスティーユを受ける) - オランダ法人事業者登録証(英文翻訳、アポスティーユを受ける) - 国内会社との契約書及び国内製品の海外配送立証書類 (配送内訳書、取引内訳書、インボイス) ※ 今回の事例で申請人はスウェーデンの大学で経営学を専攻し、オランダ事業者(法人)登録証には事業目的がよく出ていて、国内でしようとする事業とほぼ一致した、すなわち専門性立証に対して良好な方だ ※ オランダ法人の場合、ある国内企業と契約を締結し、その国内企業がオランダ法人が要請する韓国製品を代理で購入し、また代わりに海外に配送する構造であった |
10.派遣命令書及び在職証明書 - 派遣命令書はオランダ法人の共同代表のうち1人を韓国に派遣するという内容(派遣期間および給与、勤務先、職級、担当業務明示) |
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